児玉語録8月号『東京2020オリンピックを祝う』
2021/08/03
2021.8.1
『 東京2020オリンピックを祝う 』
待ちに待った東京2020オリンピックが開幕した。
非常に厳しい環境の中で、細心の対策で準備を進められ、無観客とはいえ開催が実現したことに、先ずは感謝したいと思っています。
1964年の東京大会と比べると、今回は女性選手の割合が約49%で男女がほぼ同数と なった。参加国、地域も93から今回は205、出場選手の数も倍増し、今回は約11,000人となり、男女混合種目も7競技で新設された。
その新設された、卓球の混合ダブルス。
水谷隼、伊藤美誠選手が、どんな状況になっても“絶対に諦めない執念”で、
日本卓球界悲願の、金メダルを獲得してくれました。
日本中が、この二人を祈るように応援したと思う。
まさに“瞬発力の格闘技”であり、メンタルのスポーツといわれる卓球の面白さを、 多くの人々が感じた瞬間だったのではないでしょうか。
フィジカルを鍛えるのは基本中の基本で、その先にある“強い思い”と、鍛え上げられた思考方法、ピンチをどのように乗り越えられるかの思考が、勝敗の分かれ道に大きく関係しているのです。
準々決勝のドイツ戦、ゲームカウント3-3の最終ゲーム、2-9でリードされ、
そして6-10でマッチポイントを握られた時、ほとんどの人は、「これで負けたか」と 思ったのではないでしょうか。
試合後、水谷選手との会話の中で、
児玉:「勝ったから言うのはではないけど、あの時、俺はなんとなく負ける気がしなかったんだけど隼はどんな心境だったのかな?」
水谷:「負けかかって、カウントはあまり覚えてなかったけど、
最初に思ったのはこのカウント(2-9)は現実に思えなかったです。
そう思いながら 東京でやるオリンピックで、このままではいけない…。
美誠には、“どれだけ点差が離れても、最後の1本までチャンスはあるよ。大丈夫、 大丈夫”と言い続けて、1本1本 集中してやった。 6-10になった時も“次の1本さえ 取ればなんとかなる”と、自分でも驚くほど集中できた。 10-10になった時には現実に 戻って、慎重になるのではなく、より強く、“これでいける”と 思った。
また中国との決勝戦、2ゲーム先取されたときには、一瞬、“やはり難しいのかな”と
思ったけど、今の状況は自分ではどうしようもないな…と覚悟を決めた。
自分がシングルスを闘うような気持ちで思い切ってやれば、必ず美誠も立ち直って くれると信じて、思い切ってやろうと思った。
そしてそのとおり、美誠も良くなり、流れを変えることができ本当によかった。」
と、心境を述懐してくれた。
今回の隼は、メンタルの面でも、技術の面でも、また体力的にも、素晴らしい力を発揮 することが出来、そして人間力のレベルが上がった と確信することができた。
私も心の底から嬉しかった。
また今回のオリンピック選手団の副主将として石川佳純選手が、卓球選手としては初の選手宣誓を、陸上の山縣亮太主将と共に行い、“日本の顔”の役割を果たした。
「調和と平等、フェアプレーの精神にのっとり、競技規則を尊重し、これを守り、
オリンピズムの基本原則にのっとり、スポーツを通じて世界をより良い場所にするために
このオリンピック競技大会に参加することを誓います。(一部抜粋) と、
力強く選手宣誓を行った。これも日本の卓球界にとっては嬉しい檜舞台であった。
石川佳純選手、ご苦労様でした。そしてありがとう!!
まだオリンピックは前半戦を終えたところだが、
水泳の大橋悠依選手の2冠、体操の橋本大輝選手の個人総合金メダル、
柔道の阿部一二三、詩選手の兄妹金メダルなど、日本国民のほとんどの人が、
あらゆる競技で悲喜こもごも、多くの感動、感激を味わっていることと思います。
選手の皆さん本当にありがとうございます。
これからの後半戦も大活躍されることを心から祈って
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