児玉語録7月号「ゴールとビジョンその2」
2019/07/08
『 ゴールとビジョン 』その2
◆セルフコミュニケーション
我々は何をやっても、どこにいても一番会話している相手は自分です。
自分が自分の味方をしているか?それとも自分を嘆いたり、陥れたりしているか?
「何やってんの!つまらないミスをして!」「全然思うようにいかないじゃないの!」
これらのコミュニケーションは、決して自分をサポートしないばかりか、
何よりも、自分のイメージが下がっていきます。
どのような会話をするか?が非常に大事で、自分の感情を決定してしまうのです。
“こんなの出来る!”、“楽勝、楽勝”、などの言葉を、感情を込めて使う。
こういう言葉を習慣付けて、常に自分の味方となる自分を、褒めたり、励ましたりする コミュニケーションをとろう。
◆潜在意識をだます
イメージの力を使う・・・リアリティーを持って自分の目標が既に達成しているイメージを作る
言葉にする ・・・ 自分にはできる可能性があるということを、言葉にして自分自身に伝える
たとえそれが嘘でもやがて本当になってしまう
そしてこれらのイメージや言葉を使って、自分がイメージした未来を経験する。
成功したとき、うまくいったときに、今までの何倍もの気持ちで、自分を褒めてあげよう!
これが習慣化するとライフスタイルも劇的に変わることは間違いない。
失敗した時には厳しく分析するのに対して、成功した時には簡単にスルーしてしまう。
この思考を習慣化してしまうと、自信をつくる上で大きな弊害となります。
今までの自分の潜在意識は、強力に現状を維持しようとしている。
潜在意識はとにかく変化が嫌いなのである。
習慣を変える難しさは 意識の5% vs 無意識の95% の戦いに勝利しなければならない。
習慣 は、思考でも行動でも、何度も何度も行っていると、意識をしなくても、
自然とできるようになる。願晴って良い習慣を身に付けよう。
◆正しい記憶・データを取ろう
試合後に振り返って、良かったものを記憶する。
戦術・技術だけでなく、感情も含めて記録していく。
試合前日の 夜の食事、朝の目覚め、直前の練習と内容、
スタートした時攻撃的だったか、安全策だったか、怒り、落胆、喜びなど、
良かったこと、悪かったこと、3点位ずつのデータ表を作る。
そこには必ずパターンが見えてくるから、それらの項目をピックアップして、
その活用方法を自分なりにまとめ、自分のベストを出せる環境を知ることが非常に重要で、これを知っていると、効率の良い訓練ができる。
自分のベストコンディションのパターンを知ることも出来る。
そしてそれらを鮮明に記憶して、次のときには、しっかりと引き出せるようにしておこう。
◆自信を作ろう
自信とは成功の上にのみ成立する。
試合前の練習は難しいことよりも簡単なことをやる方がいい。
“打つ入る”“打つ入る”“何回でも入る”…自信につながり、自信を持ってスタートする。
良かった点を記録したことを、頻繁に思い出す癖をつけることで自信を作る。
自信のあるポーズをすると自信がつく。正しい体のポジションで気持ちを整えよう。
◆センスを磨こう
以前に児玉語録で、センスについて書いたことがあるが、
英語で『 センス 』というのは感じること、五感という意味があるが、そのセンスというのは
非常に大事なものです。人間は全ての物事を行うとき、先ず五感で感じる。
感覚 の役割にもいろいろあるが、もっとも大切な役割は『 自己防衛 』。
例えば 『痛い』 。これは苦しむためにあるのではない。我々を守るためにある。
1回経験すると、次には痛い目に合わないように注意する。
要するに、自分の行った結果を「イヤ」とか「苦しい」と感じ取りさえすれば
次にはそうしないように努める。
ということは、センスは身を守る。
さらに行った結果が、“美しい”、“楽しい”、“嬉しい” と感じれば、
これからそうしようと努力する。
こうなればセンスは身を守るばかりか身を栄えさせる。
このことは、スポーツや芸術は勿論、大きいものでいえばすべての事業、
身近なことでいえば、ちょっとした言葉遣いに至るまで、あてはまる。
児玉圭司名誉総監督
昭和35年~45年
明治大学体育会卓球部監督
昭和45年~令和2年
明治大学体育会卓球部総監督
令和3年~現在
明治大学体育会卓球部名誉総監督
(株)スヴェンソン 代表取締役会長
日本学生卓球連盟 名誉会長
明治大学駿台体育会 名誉会長
- 昭和31年
- 世界選手権シングルスベスト16
- 昭和40年
- 第28回世界卓球選手権 日本代表監督
- 昭和48年
- 第32回世界卓球選手権 日本代表監督
- 昭和50年
- 第33回世界卓球選手権 日本代表総監督兼監督