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児玉語録

『自慢できる友と、誇りあるチームを築き上げよう』

2008/01/01

明けましておめでとう。

新しい年の始まり。気持ちを新たにして、スタート台に立とう。

動機は、人それぞれによって違うだろうが、自分が「これだ!」と思って、
「卓球の道」に進んで、充実した時間を過ごすことは、

何よりも素晴らしいことだ。自分の人生は、一度しかないのだから。

君達がどこまで自分の成功を信じているかは分からないが、
成功の一歩を踏み出していることは間違いのない事実だ。

今年は、十二支の一番最初である子年。

ネズミは、世界中のほとんどあらゆる場所に生息しており、

千数百種類もいるようだ。ネズミ算という言葉通り、

繁殖力も行動力も旺盛であり、まさに繁栄のシンボルと言える。

その繁栄のシンボルに肖って、小さな一歩を踏み出せば、
「小さな力がいつの間にか、巨大な力になっていく」
そう考えれば、将来は大きく花開き、

新たな12年間の良き始まりの年となるであろう。


親しむべき友とは、ほんとうに助けになる人、苦楽をともにする人、
忠告を惜しまない人、同情心の深い人である。

親しむべきでない友とは、貪りの深い人、ことばの巧みな人、
へつらう人、浪費する人である。

不真面目にならないよう注意を与え、陰にまわって心配をし、

災難にあったときには慰め、必要なときに助力を惜しまず、

秘密をあばかず、常に正しい方へ導いてくれる人は、
親しみを持って、心から付き合う友である。

このような友を得ることは容易に出来ることではないが、
また、自分もこのような友になるように心掛けなければならない。

「チャンスはチャンスを求める者にのみ与えられる」という言葉があるが、
チャンスというのはいつ巡ってくるか分からない。
「いざ」というときのために、日頃から周到な準備をして、

目の前のことに全力で取り組む。
それがチャンスを自分のものにしていくための重要なこと。

「目と耳」はチャンスを見つけるためにある。

 「口」はチャンスを引き寄せるためにある。
一人一人の「目、耳、口」を最大限に活かして、使って、
自分自身がチャンス作りの主体者になり、
「何が何でもやり遂げよう」という強い気持ちをもって

「諦めずに行動していくこと」がチャンスをものにし、

自分の納得した未来を築き上げることにつながり、
それが自慢できるチーム作りにつながるのである。

明治大学卓球部は自慢できる、強くて、魅力のあるチームだろうか。

「自分は明治大学卓球部に誇りをもっているか」
「自分は卓球道を究めることに誇りをもっているか」
「自分は今の生き方に誇りをもっているか」

この三つの誇りの根底にあるものは、

強いチームを作るために努力する姿勢から
得られるものである。それは指導陣から与えられるものではない。

一人一人の人生と価値ある未来を築き上げるのは、

本人の強い意思以外にはない。
意思は尊いものだし、意思こそ力である・・・
と私は確信している。

自分の人生を意義あるものにしていくためには、

自分をどう創っていくかがポイントとなる。
身の丈にマッチした、自分サイズの“自分創り”をしていくことが大切である。

しかし、私は多少の“背伸びの部分を作る”ことも大事なことだと

常に主張している。自分をどう創っていくかについては、正解がない。
だから、自分で考えて考えて、思いを込めていくしか方法はない。

何事をやるにしても、スタートは一人きりだから、

「SELF HELP」(自助)の精神が重要で、
自分が足りないものについては、他人の知恵を借りるなど、

柔軟性も持ちながら、自分の信念を貫いていく。

そして、何があっても明るく、前向きに物事を考えるように訓練する。
「これまでか」と考えるか、「これからだ」と考えるかで、

天と地ほどの違いが出てくる。

そして、いつも自分の夢や目標を追い続けながら、
いつか自分の大きな夢を達成したいという強い思いを持って、
自分の人生を明るく、楽しく、素晴らしく、美しく生きていこう。

児玉圭司名誉総監督

昭和35年~45年
明治大学体育会卓球部監督
昭和45年~令和2年
明治大学体育会卓球部総監督
令和3年~現在
明治大学体育会卓球部名誉総監督

(株)スヴェンソン 代表取締役会長

日本学生卓球連盟 名誉会長

明治大学駿台体育会 名誉会長

昭和31年
世界選手権シングルスベスト16
昭和40年
第28回世界卓球選手権 日本代表監督
昭和48年
第32回世界卓球選手権 日本代表監督
昭和50年
第33回世界卓球選手権 日本代表総監督兼監督