兒玉語録10月号『「感奮興起」と「さ、し、み、の法則』を掲載
2009/10/06
リーグ戦で優勝した、活気溢れる熱戦で、選手全員、
感動を味わうことが出来たと思う。
この優勝を、自分の人生にとっての大事な1ページと思って、
高い意識を持って、歩んで貰いたい。
人間を成長させるものは、大きな夢であり、
それを実現させるために、目標と計画があるのです。
自分の将来を信じ、夢を持って、
イキイキ、ワクワク生きていって欲しい・・・と思う。
“感奮興起”という言葉がある。
“何かに感じ、自分もうかうかしてはいれられないと、奮い立つ”
という意味である。人間の成長には、欠かせない資質である。
孔子は、論語の中で、どうしたら自分をもっと向上させることができるか、
いかにしたら自分をもっと磨くことができるか、
真剣に問い、求めようとしない者は、
この自分自身もどうすることもできない・・・と言っている。
よく、あの手、この手と言うが、人間には二本しか手はない。
与えられた環境とか、条件を活かしてやっていくしかない。
熱意と強い思いで努力していけば、
必ず見えなかったものも見えてくる。
どんなに苦しい状況でも、いつか明かりがさして見えてくることは
間違いない。
人生においては、1日たりとも同じ日はない。にもかかわらず
自分の練習の内容や試合の成績、そして自分の生き方が
1年前と少しも代わり映えしないようであれば、
それは惰性の世界に入っている証拠です。
いつまで経っても、その場で停滞しているか、
そうではなく、変化を求めて、
懸命に努力してどんどん成長していくか。
その差は、感奮興起のいかんで決まるのです。
チームのメンバーを、30%(さ)、40%(し)、30(み)に
分ける法則がある。これを「さ、し、みの法則」と言います。
「さ」
上位:30%
構成比率 属性
5% ・夢や目標をはっきりと書き表し、実現する人たち
25% ・夢や目標を思い描き、人には語るけど具体的に
紙には書いていないで、明確にしていない人たち
「し」
中間:40% ・夢や目標を一応は持っているが、
熱烈に思い描くことはない人たち
「み」
下位:30% ・夢や目標を特に持たない
・人生に停滞感を感じている人たち
上位30%の中でも、夢や目標を文字で書き表す人は5%程度で、
残りの25%は、それを人に語るだけと言われている。
中間の40%は、思い描いても自分の中に留めておくだけの人。
下位30%に至っては、夢や目標を思うことすらしない人。
上位30%に属する人の夢は、高い確率で実現しますが、
中でも成功する人は実際に文字を書き出し、
机や壁や天井に貼って、何度も読み返す人です。
中間の40%に属する人は、時々実現することはあるが、不確定要素が強い。
下位30%の人は、夢が実現するはずもなく、
負のスパイラルからは抜け出せない。
指導者にとっては、「さ・し・みの法則」の中で、
中間に位置する40%の層を、どの方向に導くことができるかが、
手腕の見せ所です。
なぜなら、この40%が上位30%に引き込まれると、
全体の70%が目標達成可能な人財
となり、チーム全体が良い方向に向かうからです。
反対に、この中間層が下位30%に引きずられると、
チーム(組織)は堕落し、ダメになる。
指導者としては、自らが上位5%の人財であるべく、
努力することはもちろんのこと、
このような心理をしっかりと掌握していることが重要です。
明治大学卓球部は、是非「さ」上位70%「し」中間30%の
人財集団であって欲しい・・・と願っている。
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児玉圭司名誉総監督
昭和35年~45年
明治大学体育会卓球部監督
昭和45年~令和2年
明治大学体育会卓球部総監督
令和3年~現在
明治大学体育会卓球部名誉総監督
(株)スヴェンソン 代表取締役会長
日本学生卓球連盟 名誉会長
明治大学駿台体育会 名誉会長
- 昭和31年
- 世界選手権シングルスベスト16
- 昭和40年
- 第28回世界卓球選手権 日本代表監督
- 昭和48年
- 第32回世界卓球選手権 日本代表監督
- 昭和50年
- 第33回世界卓球選手権 日本代表総監督兼監督