兒玉語録12月号『 「思いは叶う」を総括する』を掲載
2010/12/06
今年の書初めは、「思いは叶う」として、
兒玉語録の1月号に詳しく分析した。
「思い」には、「量」と「質」があるということを力説して、
君たちにも事ある毎に話をしてきたつもりであるが、
この1年間、自分自身に「強い思い」を持ち続けて
「自分はこうありたい」と思い、
「自分の一年後はこうなった」と過去形でイメージを思い描いて、
行動を起こし、
努力し続けてきた選手は、何人いたのだろうか?
今年最後の語録を書くに当たって、
振り返ってみて、つくづく感じるのは、
私自身の気持ちの伝え方の難しさだった。
人にものを伝えるのは、相手にちゃんと通じて理解してもらったか・・・
ということが目的です。
相手に一方的に話したことが、情報ではないということです。
伝えたい情報が、君達に通じて、行動を起こさせることが
出来たかが「情報」です。
「私はこの話をした」と言っても、君達に伝わっていないのでは、
言っていないのと同じだということです。
話を伝えて、相手の心の中で理解が生じて行動が変わったりした時に、
初めてその情報が伝わったことになる。
上手に伝える能力がなければ、リーダーになれないといわれていますが、
私自身はまだまだ半人前のリーダーなんだ・・・と思う昨今である。
辻井伸行さんは、全盲のピアニストです。
プロの音楽家が集まる世界的なコンクールで、
ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで、
日本人として初めて優勝しました。
この快挙は、我々に感動と勇気を与えてくれました。
辻井さんは、君達と同年代の20歳です。
辻井さんの音色には、「天から降ってくるような」感動的な
美しさがあるという。
アメリカの地元紙も、「神々しき権化」だと絶賛している。
「奇跡としかいいようがない。彼の演奏は神聖な癒しの力を持っている。
まさに神の業だ」
・・・というヴァン・クライバーン氏の談話が、2009年6月22日付の
朝日新聞で報道された。
辻井さんは、我々にも「できる」という勇気と力を与えてくれた。
辻井さんの少年時代の映像が、テレビで数多く流れましたが、
「ピアノさん、今日もありがとう」
「一緒に楽しもうね」
「ピアノさんといると、一度も苦しいと思ったことがない」
などと話していました。
人間は、志した道を楽しむために生まれてきたことを教えてくれています。
我々も、神から「思いを実現する無限の才能」を与えられているのである。
自分の志した道を「必ず乗り越えていくのだ」という「強い思い」を持って、
夢や目標を実現させるために努力する。
そういう自分の力を信じて、やり続けるか、途中で諦めてしまうかが、
勝負の分かれ目です。
夢には、大きな夢と小さな夢があり、大きな夢は実現するまでに
時間が掛かりますが、
小さな夢は目標を作って、計画的に行動を起こしていけば、
必ず実現できます。
3年先、5年先も、毎日毎日の積み重ねです。
児玉圭司名誉総監督
昭和35年~45年
明治大学体育会卓球部監督
昭和45年~令和2年
明治大学体育会卓球部総監督
令和3年~現在
明治大学体育会卓球部名誉総監督
(株)スヴェンソン 代表取締役会長
日本学生卓球連盟 名誉会長
明治大学駿台体育会 名誉会長
- 昭和31年
- 世界選手権シングルスベスト16
- 昭和40年
- 第28回世界卓球選手権 日本代表監督
- 昭和48年
- 第32回世界卓球選手権 日本代表監督
- 昭和50年
- 第33回世界卓球選手権 日本代表総監督兼監督