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児玉語録

児玉語録6月号 『これから何をするかを考えよう』を掲載

2011/06/02

春季リーグ、優勝おめでとう。

水谷主将が、世界選手権(オランダ)のため不在の中、
松渕主将代行を]
中心に4年生が一丸となってリーダーシップを発揮して、
一年生の爆発力を上手く引き出し、彼等の思いきったプレーで
苦しい試合も乗り切り、全勝優勝を成し遂げることが出来た。

彼等はまだまだ荒削りだが、もう一度基本に戻り、
厳しい訓練を重ねる努力があれば、将来日本を背負って
立つ可能性を秘めた選手たちで、楽しみである。

水谷選手は、世界選手権でベスト8に入り、一応の責任は果したが、
中国の厚い壁に阻まれ、メダル獲得はならなかった。
準々決勝での王皓戦は、組み合わせとしては良かった、
と私は思っていた。フォアから主体的に攻めて、
思いきった攻撃が出来れば、勝機は十分にある・・・と。

しかし、世界ランキング1位の実力は、そんな甘いものではなかった。

プレーボール1球目のサーブと3球目強打で、その迫力と強い思いを感じた。
考えてみれば、中国としては警戒し、研究すべき相手は、
ドイツのボル選手と日本の水谷選手のみである、
こちらの想像以上に、研究されていることを、思い知らされたのである。

実力を発揮していくには、やはり経験が必要だ。
経験を積み重ねていくことで、わかる道もあるし、いたずらに
恐れを抱かずに、落ち着いて物事に立ち向かうことも出来る。
これは非常に大切なことです。

上手く行って成功した経験も、逆に悪くなって失敗した経験も、
積み重なっていく。悪い状況にある時は、かつての苦い経験が
頭をもだげてきて、どうしようかと迷う要因になる。
そういうものに打ち勝つ力、打ち勝てる理性というか、踏み込む力が、
経験を積み重ねていくごとに大切になってくるのである。

一つひとつ石橋を叩いて渡ることばかりを選んでいると、
その時は賢明な判断に見えても、長い目で見れば、
活気や勢いを失っていくことになる。

常識的な判断に頼ろうとする気持ちを、どう振り切っていくか。
今、為すべきことは何かを、今、考える。
「挑戦」とは、そういう進み方だと思っている。

新しいことに挑戦していくには、自分の持っている経験も、
身に付けてきた力も総動員して、次を決断していく・・・
,ということの連続です。


ピンチをチャンスに変える失敗とは、

○ 人生についてフィードバックを与えるためのメッセージである。
○ 反省し、考える時間を与えるためのメッセージである。
○ 正しい道を示す道標を与えるためのメッセージである。
○ 人間として、さらに成長するための試練を与えるためのメッセージである。
○ チャレンジを続けるための覚醒を与えるためのメッセージである。
○ 次のチャンスへの扉を開ける鍵を与えるためのメッセージである。

「人生でやるべきことは、他人を超えることではなく、
自分を超えることである。即ち、自分の記録を破り、
今日の自分が昨日の自分を超えていかなければならない。」

これは、アメリカで最も信頼されている「リーダーシップ論」の権威の
ジョン・C・マックスウェルの言葉である。

勝ったときにこそ、反省が大事。
相手は何故自分に負けたのか、その要因を分析して反省する。
負けたときには、心・技・体のうち、何が自分に不足していたのかを
分析して、その課題を踏み台にして、今後に活かす。
このことをしっかり心に刻み、行動に移していこう。

過去がどういう結果であったかは、問題ではない。
これから、どういう結果を残すかが、重要。

また、新たな気持ちで、明るく前向きに自分の人生を切り拓いていこう。

児玉圭司名誉総監督

昭和35年~45年
明治大学体育会卓球部監督
昭和45年~令和2年
明治大学体育会卓球部総監督
令和3年~現在
明治大学体育会卓球部名誉総監督

(株)スヴェンソン 代表取締役会長

日本学生卓球連盟 名誉会長

明治大学駿台体育会 名誉会長

昭和31年
世界選手権シングルスベスト16
昭和40年
第28回世界卓球選手権 日本代表監督
昭和48年
第32回世界卓球選手権 日本代表監督
昭和50年
第33回世界卓球選手権 日本代表総監督兼監督