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児玉語録

児玉語録11月号 『 神 巧也選手 全日本学生優勝おめでとう 』 を掲載

2011/11/06

神巧也、全日本大学総合卓球選手権大会優勝おめでとう。
準々決勝・上田(青森大)、準決勝・御内(早大、)
決勝・笠原(早大)を連破しての優勝は非常に価値があり、
今後の君の卓球人生にとっては大きな自信となることだろう。

神の粘り強い執念と熱意によって、勝利の女神が
微笑んでくれたのである。誇りに思って良いと思う。
これからは驕ることなく、より高い大きな目標に向かって
羽ばたいて欲しい。心から期待している。

一年生のシングルス、チャンピオンは過去に輩出しているが、
男子の部では一年生同士のダブルスで単複優勝というのは、
日本学生連盟80年の歴史で初の快挙となった。
13年ぶりの明治大学卓球部のグランドスラム達成に引き続き、
すばらしい快挙を成し遂げ、心から祝福し感謝したいと思う。

神の優勝により、同僚の平野や岡田を始め、
チームメイト全員は大きな刺激を受けたことだろう。
「彼がやれるなら俺だってやれるはずだ」
ということで凄い相乗効果を生むことになる。
これからの明治は、神のエネルギーを受けて選手全員が
切磋琢磨し,すばらしく明るい活気のあるチームとなることだろう。

今の君達に必要なものは「勝ったときの心構え」
「負けたあとの心の持ち方」を学ぶべきである。
人間はやはり勝てば嬉しい。だから、自分に対して心から
「良くやったね」と自分で自分を褒めて上げることはいいことだ。
でも、そのとき敗者の気持ちもおもんばかりたい。

負けたあとはどうすればいいか?
負けたときこそ、人は謙虚に反省できるもの。
どこでどのようにして失敗したのか、
反省する絶好のチャンスだから、そういうときこそ
元気がないということは最も情けないことである。

明日のため未来のため失敗の原因を認めて、
改善していくことに注力して、今後に活かして貰いたいと思う。
人は夢や目標を持ち、そこに向けて努力することは
非常に大切なことです。しかし、自分は今、その夢・目標に対して、
こういう位置(レベル)にいる・・・とすれば、
その目標にたどり着くための切り口はどこにあるのか、
現在の自分とのギャップはどのようにして埋めていくのか、

「これではだめだ」と諦める前に、やり方を考える習慣を
身に付けて欲しい。

違ったと気付いたら、別のやり方に切り換えればいいのです。
決めたことを変更するのは、決して悪いことではない。
進む道、逃げる場所、楽しむ場所、
そのどれもが、君達にとって大切なものなのだから。

分からないことは「恥」ではない。
どんな小さなことでも、分からないことは
明らかにするしかないのだから、
先輩に聞いたり、指導者に教えを乞えばいい。

しかし、それを自分のものにしていくためには「自分で考える」
覚悟をして、習慣にして自分を成長させるしかない。
そういう自覚がなければ、中々身につかない。

自分の人生は、誰のものでもない。自分のものである。
このことが自覚できたら、まず自分の旗を立てることだ。
最初は身近な旗、そして少しずつ遠くへ立て変えていけばいい。
それから大きな夢に向かってはるか遠くへ立て変えればいい。

それ故、指導者は教え過ぎないことが大事だと思っている。
自覚させることが基本である。
他人の生き方ではなく自分の道である。
自分の生き方は自分で決めることが基本である。

ただ、成長の段階において大きな転機だと思ったことや
大きな壁にぶつかったときには指導者のアドバイスを受け
参考にすることは重要である。そのことによって、
自分の心が納得し、理解できたときには大いに
身に付くものである。

しかし、それはあくまでも道の入口である。
それらの話を自分の心の中で吟味して、
「このことは自分にとって重要なことだ」と
納得したものについては自覚をして自分の人生を
切り拓いていくことである。

小さい失敗を幾度も重ね、痛い目に会って、自ら修正し、
成長していく。
妥協も失敗も良薬となるのである。

 

児玉圭司名誉総監督

昭和35年~45年
明治大学体育会卓球部監督
昭和45年~令和2年
明治大学体育会卓球部総監督
令和3年~現在
明治大学体育会卓球部名誉総監督

(株)スヴェンソン 代表取締役会長

日本学生卓球連盟 名誉会長

明治大学駿台体育会 名誉会長

昭和31年
世界選手権シングルスベスト16
昭和40年
第28回世界卓球選手権 日本代表監督
昭和48年
第32回世界卓球選手権 日本代表監督
昭和50年
第33回世界卓球選手権 日本代表総監督兼監督