児玉語録8月号『感動と笑いの重要性』を掲載
2014/08/05
インカレ優勝おめでとう。
今回は事前のミーティングで、試合に出て活躍する選手よりも、
控えの選手や、部員全員の「意識と思いがどの位強く高まっているか」の方が
重要だということを強調した。
そして、そのチーム力で全員の思いを叶えて、共に感動を味合おうと話をした。
感動するということが、チームにとっても、どんな組織にとっても、
ものすごく大きくて、大事なことだと思っています。
感動というのは、不思議な力を持っていて、
嫌なことや、気に入らないこと或いはものすごく辛かったことがあったとしても、
それらを全部忘れさせてしまう大きな力を持っている。
だから、チームや組織は感動によって動かすものだと思う。
この「語録」を書き始めたとき、
今年の全国高校野球石川県大会の決勝戦で、
星陵高校が驚異の粘りを見せて小松大谷高校に大逆転した。
0-8で負けていた9回裏、一挙に9点を奪ってサヨナラ勝ちし、甲子園出場を手に入れた。
今年のチームの合言葉が「必笑」だったとのこと。
この「笑い」が生んだ逆転劇の反撃だった。
9回表、再登板したエースの岩下大輝投手(3年)が相手を三者三振に打ち取り、
笑顔でベンチに引き揚げてきた。
その岩下を見て、林和成監督は、「よし、笑おう」と思ったそうだ。
「笑えば前向きになれる」 「自分達の野球ができる」
去年、みんなで考えた合言葉が「必勝」をもじった「必笑」だったとのこと。
このことは、私が常に強調している「笑いの重要性」
を確信する出来事の事例として加わった。
それは、2004年のインカレでのこと。今でも私は鮮明に覚えている。
現コーチの川口君がキャプテンのとき、
明大は予選リーグで関西リーグの2部校の関大に負け、
2位通過となり、決勝トーナメントはシード権がなくなり、ブッ込みとなった。
その夜、ホテルに戻り私は直ぐ選手全員を集め、大きな鏡のあるトイレに連れて行き、
その鏡に向かって、「とにかく笑え、苦笑いでもいいから笑え」と無理矢理笑わせた。
最初は苦笑いだった選手たちは、その自分の顔や、他の選手の顔がおかしくて、
本気で可笑しくなり、大きな笑いが沸き上がった。
「よし、これでみんなドーパミンが出て、体中にエネルギーが充満したから、
明日の試合は大丈夫だ。ぐっすり寝て明日は新たな気持ちでガンバレ」・・・と
暗示をかけて励ました。
そして、決勝トーナメント1回戦で、強豪愛工大に激戦の末、逆転勝ちした。
その後、日大、中大を連破、準決勝で優勝候補筆頭の青森大を倒すという
快進撃をしたのである。
ドーパミンという快感ホルモンの分子構造は、
モルヒネ系のアヘンと同一の物質ですから、
笑ったり、褒められたりすると体が温かくなり、「浮遊感覚」すら起きるといわれている。
もう一つの事例を挙げます。
2011年 ワールドカップでの「なでしこジャパン」の活躍は、
皆さんも感動し、感激したことを覚えていると思います。
あの優勝をかけた一戦で、一度も勝ったことのない格上のアメリカを相手に、
絶対諦めない粘り強さでPK戦に持ち込んだ。
円陣を組んだ佐々木監督は、「ここまで来ただけでももうけものや」と言って、
その場の雰囲気を和ませ、選手たちは笑顔にあふれていた。
対照的にアメリカチームは2度、同点に追いつかれたプレッシャーからか、
表情がこわばっていた。
笑顔はリラクゼーション、安心感、ゆとりを与えます。
特に緊張が高まる状況では筋肉の緊張を解き、良い状況を導き出すのです。
笑顔や笑いには不思議な魔法があり、
心から湧き上がる笑いは自らを解き放ち、力と勇気を与えてくれます。
どんな厳しい状況でも笑顔を忘れない余裕があったからこそ、
「なでしこジャパン」は、少ないチャンスをものにできたのだ・・・と思う。
とにかく人生で一番大事なのは笑いだと思っています。
私は過去、笑顔と明るさ、そして気持ちの切り替えを実践することによって、
どの位救われてきたか計り知れない経験をしてきた。
とにかく笑いはその場を明るくするし、凄いパワーを持っているということを知り、
自分の人生に活かして欲しい・・・と心から願っている。
今回は事前のミーティングで、試合に出て活躍する選手よりも、
控えの選手や、部員全員の「意識と思いがどの位強く高まっているか」の方が
重要だということを強調した。
そして、そのチーム力で全員の思いを叶えて、共に感動を味合おうと話をした。
感動するということが、チームにとっても、どんな組織にとっても、
ものすごく大きくて、大事なことだと思っています。
感動というのは、不思議な力を持っていて、
嫌なことや、気に入らないこと或いはものすごく辛かったことがあったとしても、
それらを全部忘れさせてしまう大きな力を持っている。
だから、チームや組織は感動によって動かすものだと思う。
この「語録」を書き始めたとき、
今年の全国高校野球石川県大会の決勝戦で、
星陵高校が驚異の粘りを見せて小松大谷高校に大逆転した。
0-8で負けていた9回裏、一挙に9点を奪ってサヨナラ勝ちし、甲子園出場を手に入れた。
今年のチームの合言葉が「必笑」だったとのこと。
この「笑い」が生んだ逆転劇の反撃だった。
9回表、再登板したエースの岩下大輝投手(3年)が相手を三者三振に打ち取り、
笑顔でベンチに引き揚げてきた。
その岩下を見て、林和成監督は、「よし、笑おう」と思ったそうだ。
「笑えば前向きになれる」 「自分達の野球ができる」
去年、みんなで考えた合言葉が「必勝」をもじった「必笑」だったとのこと。
このことは、私が常に強調している「笑いの重要性」
を確信する出来事の事例として加わった。
それは、2004年のインカレでのこと。今でも私は鮮明に覚えている。
現コーチの川口君がキャプテンのとき、
明大は予選リーグで関西リーグの2部校の関大に負け、
2位通過となり、決勝トーナメントはシード権がなくなり、ブッ込みとなった。
その夜、ホテルに戻り私は直ぐ選手全員を集め、大きな鏡のあるトイレに連れて行き、
その鏡に向かって、「とにかく笑え、苦笑いでもいいから笑え」と無理矢理笑わせた。
最初は苦笑いだった選手たちは、その自分の顔や、他の選手の顔がおかしくて、
本気で可笑しくなり、大きな笑いが沸き上がった。
「よし、これでみんなドーパミンが出て、体中にエネルギーが充満したから、
明日の試合は大丈夫だ。ぐっすり寝て明日は新たな気持ちでガンバレ」・・・と
暗示をかけて励ました。
そして、決勝トーナメント1回戦で、強豪愛工大に激戦の末、逆転勝ちした。
その後、日大、中大を連破、準決勝で優勝候補筆頭の青森大を倒すという
快進撃をしたのである。
ドーパミンという快感ホルモンの分子構造は、
モルヒネ系のアヘンと同一の物質ですから、
笑ったり、褒められたりすると体が温かくなり、「浮遊感覚」すら起きるといわれている。
もう一つの事例を挙げます。
2011年 ワールドカップでの「なでしこジャパン」の活躍は、
皆さんも感動し、感激したことを覚えていると思います。
あの優勝をかけた一戦で、一度も勝ったことのない格上のアメリカを相手に、
絶対諦めない粘り強さでPK戦に持ち込んだ。
円陣を組んだ佐々木監督は、「ここまで来ただけでももうけものや」と言って、
その場の雰囲気を和ませ、選手たちは笑顔にあふれていた。
対照的にアメリカチームは2度、同点に追いつかれたプレッシャーからか、
表情がこわばっていた。
笑顔はリラクゼーション、安心感、ゆとりを与えます。
特に緊張が高まる状況では筋肉の緊張を解き、良い状況を導き出すのです。
笑顔や笑いには不思議な魔法があり、
心から湧き上がる笑いは自らを解き放ち、力と勇気を与えてくれます。
どんな厳しい状況でも笑顔を忘れない余裕があったからこそ、
「なでしこジャパン」は、少ないチャンスをものにできたのだ・・・と思う。
とにかく人生で一番大事なのは笑いだと思っています。
私は過去、笑顔と明るさ、そして気持ちの切り替えを実践することによって、
どの位救われてきたか計り知れない経験をしてきた。
とにかく笑いはその場を明るくするし、凄いパワーを持っているということを知り、
自分の人生に活かして欲しい・・・と心から願っている。
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児玉圭司名誉総監督
昭和35年~45年
明治大学体育会卓球部監督
昭和45年~令和2年
明治大学体育会卓球部総監督
令和3年~現在
明治大学体育会卓球部名誉総監督
(株)スヴェンソン 代表取締役会長
日本学生卓球連盟 名誉会長
明治大学駿台体育会 名誉会長
- 昭和31年
- 世界選手権シングルスベスト16
- 昭和40年
- 第28回世界卓球選手権 日本代表監督
- 昭和48年
- 第32回世界卓球選手権 日本代表監督
- 昭和50年
- 第33回世界卓球選手権 日本代表総監督兼監督