児玉語録9月号『誇りと自信を持とうよ! 日本人!!』を掲載
2014/09/06
日本では、夏本番の土用の日にうなぎを食べて、
精力の補給をするという習慣がある。
江戸時代に歌舞伎の世界では、土用芝居というのがあって、
主だった役者は休んで、
若手が稽古を兼ねた安芝居を打って、
将来に備えるための自己鍛錬に励んだそうだ。
いずれ舞台で中心的な立場になるときのために、
土用という季節と季節の合間に、
新しい環境への準備をするということなのでしょう。
卓球の世界でも、この最も暑い時期にどれだけ克己し、
自己鍛錬に励むことが出来たかによって、
飛躍的に成長した選手を私は数多くみてきた。
大事な季節だと思っている。
夏目漱石は書簡集で
「人間の価値は18、19、20位の間に決まる。慎みたまえ、励みたまえ」
と言っている。 君たちの成長が楽しみだ。
ところで、私は相撲の世界に縁が深く、常に関心を持って語録にも、ときどき書いている。
今回大関豪栄道が誕生した。
その昇進伝達式で「これからも大和魂を貫いて参ります」と口上を述べた。
久し振りにこの言葉を聞いて嬉しかった。
辛抱強さ、潔さなど日本人の精神を忘れずに、土俵を務める気持ちを
“大和魂”の一言に込めたと言う。
横綱3人がモンゴル人、大関3人が日本人という番付になる。
「次回は自分が日本人横綱に」という闘志が隠されているとすれば、
その言やよしである。
先般、東京ロータリークラブの例会で、
ルース・ジャーマン・白石氏(米国生まれ ハワイ育ち)が
「世界に誇らしい日本の美点」という題でイニシエイションスピーチをされた。
24年前に来日してから、日本企業以外で働いたことがなく、延べ4万人の
いろいろな国の外国人と関わり、日本のいいところがより深く見えるようになった。
著書「日本人が世界に誇れる33のこと」から、いくつかの例を紹介します。
信頼について: 以前、職場のビルのエレベーターホールに行くと、
「落し物のお知らせ。中身、現金」という貼紙があり、驚愕しました。
お金を拾った人がきちんと管理人室に届け、管理人はその落し物について、
帳簿に記録し、貼紙をした。 海外ではあり得ません。
落とした本人ではない人が名乗り出るということもなく、
実際に落とした人が気づいて、管理人室に行き、金額と落とした時刻を言えば、
おそらく管理人さんは、お金の入ったきちんと封をした封筒をきっと渡すでしょう。
これは3.11で被災地の瓦礫から見つかった現金や金庫が次々と役所に届けられ、
ついには48億円の現金返却となったことにも共通する。
これこそ日本の誇るべきモラル力の表れです。
継続について: 保土ヶ谷駅に飾られている生け花は、
お母さんたちが30年間当番で、ずっと継続して生けているとのこと。
日本のビジネスも、大前提として、継続するおつきあいとして行う・・・というところが
非常に重要だと思う。日本は、基本的に継続することを前提におつきあいを開始して、
しかも継続させる力が素晴らしい。
ほめられ下手について: 日本人は非常に「ほめられ下手」である。
しかし、この「ほめられ下手」なところが、むしろ、日本人の大切な長所だといえる。
“威張らない日本人”“調子に乗らない日本人”“謙遜して相手を持ち上げる日本人”が
とても美しく映える。世界に向け、胸をはってアピールすべき長所。
「威張らない、相手を持ち上げる」という姿勢は、本当はほめられ下手なのではなく、
相手を敬うという“心の在り方”でもある。
世界中のビジネスパーソンが学ぶべき点でもある。
感謝中心の行動について: 日本には、「すみません」「ありがとう」「恐縮です」
「恐れ入ります」「助かりました」「お世話になりました」「ごちそうさまでした」
「お疲れさまでした」と、感謝を表現する言葉が様々あり、
いつもこうした表現を大事にしている日本は、本当に素敵で、大好きです。
「みんなで達成する」チームワークこそ日本人の強さ
日本人のチームの連携力は、
お互いを信頼していることから生まれているのでしょう。
そして、その信頼感は、受けた仕事に対する責任感から生まれているのだと思う。
たった一人で達成するのではなく、チーム全員で達成したほうがいい。
この考え方を潜在的に身につけていることこそ、日本人の強さでもある。
日本人はこの「支えあう人間関係」の大切さを再認識し、
もっと他の国の人たちに伝えなければなりません。
孤立し、一人だけで頑張らなければならないと思い込んでいる
外国人にとって、大きな救いとなるからです。
自分より相手を先に考えられる能力は、日本人の特別な財産なのです。
自信を持とうよ!
日本人! ルース・ジャーマン・白石さん、ありがとうございます!!
このように外国人からみて日本人には
世界に誇れるすばらしい慣習が数多くあります。
“大和魂(日本民族固有の勇敢で、潔い精神)”の心を忘れず、
誇りと自信を持って明るく、人生を歩んでいきたいものである。
精力の補給をするという習慣がある。
江戸時代に歌舞伎の世界では、土用芝居というのがあって、
主だった役者は休んで、
若手が稽古を兼ねた安芝居を打って、
将来に備えるための自己鍛錬に励んだそうだ。
いずれ舞台で中心的な立場になるときのために、
土用という季節と季節の合間に、
新しい環境への準備をするということなのでしょう。
卓球の世界でも、この最も暑い時期にどれだけ克己し、
自己鍛錬に励むことが出来たかによって、
飛躍的に成長した選手を私は数多くみてきた。
大事な季節だと思っている。
夏目漱石は書簡集で
「人間の価値は18、19、20位の間に決まる。慎みたまえ、励みたまえ」
と言っている。 君たちの成長が楽しみだ。
ところで、私は相撲の世界に縁が深く、常に関心を持って語録にも、ときどき書いている。
今回大関豪栄道が誕生した。
その昇進伝達式で「これからも大和魂を貫いて参ります」と口上を述べた。
久し振りにこの言葉を聞いて嬉しかった。
辛抱強さ、潔さなど日本人の精神を忘れずに、土俵を務める気持ちを
“大和魂”の一言に込めたと言う。
横綱3人がモンゴル人、大関3人が日本人という番付になる。
「次回は自分が日本人横綱に」という闘志が隠されているとすれば、
その言やよしである。
先般、東京ロータリークラブの例会で、
ルース・ジャーマン・白石氏(米国生まれ ハワイ育ち)が
「世界に誇らしい日本の美点」という題でイニシエイションスピーチをされた。
24年前に来日してから、日本企業以外で働いたことがなく、延べ4万人の
いろいろな国の外国人と関わり、日本のいいところがより深く見えるようになった。
著書「日本人が世界に誇れる33のこと」から、いくつかの例を紹介します。
信頼について: 以前、職場のビルのエレベーターホールに行くと、
「落し物のお知らせ。中身、現金」という貼紙があり、驚愕しました。
お金を拾った人がきちんと管理人室に届け、管理人はその落し物について、
帳簿に記録し、貼紙をした。 海外ではあり得ません。
落とした本人ではない人が名乗り出るということもなく、
実際に落とした人が気づいて、管理人室に行き、金額と落とした時刻を言えば、
おそらく管理人さんは、お金の入ったきちんと封をした封筒をきっと渡すでしょう。
これは3.11で被災地の瓦礫から見つかった現金や金庫が次々と役所に届けられ、
ついには48億円の現金返却となったことにも共通する。
これこそ日本の誇るべきモラル力の表れです。
継続について: 保土ヶ谷駅に飾られている生け花は、
お母さんたちが30年間当番で、ずっと継続して生けているとのこと。
日本のビジネスも、大前提として、継続するおつきあいとして行う・・・というところが
非常に重要だと思う。日本は、基本的に継続することを前提におつきあいを開始して、
しかも継続させる力が素晴らしい。
ほめられ下手について: 日本人は非常に「ほめられ下手」である。
しかし、この「ほめられ下手」なところが、むしろ、日本人の大切な長所だといえる。
“威張らない日本人”“調子に乗らない日本人”“謙遜して相手を持ち上げる日本人”が
とても美しく映える。世界に向け、胸をはってアピールすべき長所。
「威張らない、相手を持ち上げる」という姿勢は、本当はほめられ下手なのではなく、
相手を敬うという“心の在り方”でもある。
世界中のビジネスパーソンが学ぶべき点でもある。
感謝中心の行動について: 日本には、「すみません」「ありがとう」「恐縮です」
「恐れ入ります」「助かりました」「お世話になりました」「ごちそうさまでした」
「お疲れさまでした」と、感謝を表現する言葉が様々あり、
いつもこうした表現を大事にしている日本は、本当に素敵で、大好きです。
「みんなで達成する」チームワークこそ日本人の強さ
日本人のチームの連携力は、
お互いを信頼していることから生まれているのでしょう。
そして、その信頼感は、受けた仕事に対する責任感から生まれているのだと思う。
たった一人で達成するのではなく、チーム全員で達成したほうがいい。
この考え方を潜在的に身につけていることこそ、日本人の強さでもある。
日本人はこの「支えあう人間関係」の大切さを再認識し、
もっと他の国の人たちに伝えなければなりません。
孤立し、一人だけで頑張らなければならないと思い込んでいる
外国人にとって、大きな救いとなるからです。
自分より相手を先に考えられる能力は、日本人の特別な財産なのです。
自信を持とうよ!
日本人! ルース・ジャーマン・白石さん、ありがとうございます!!
このように外国人からみて日本人には
世界に誇れるすばらしい慣習が数多くあります。
“大和魂(日本民族固有の勇敢で、潔い精神)”の心を忘れず、
誇りと自信を持って明るく、人生を歩んでいきたいものである。
児玉圭司名誉総監督
昭和35年~45年
明治大学体育会卓球部監督
昭和45年~令和2年
明治大学体育会卓球部総監督
令和3年~現在
明治大学体育会卓球部名誉総監督
(株)スヴェンソン 代表取締役会長
日本学生卓球連盟 名誉会長
明治大学駿台体育会 名誉会長
- 昭和31年
- 世界選手権シングルスベスト16
- 昭和40年
- 第28回世界卓球選手権 日本代表監督
- 昭和48年
- 第32回世界卓球選手権 日本代表監督
- 昭和50年
- 第33回世界卓球選手権 日本代表総監督兼監督