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児玉語録

児玉語録10月号『言葉の贈り物で聞き手に影響を与える』

2017/09/29

『言葉の贈り物で聴き手に影響を与える』
 
 
私は数十年に亘り、会社の社長、会長として、
全社員に向け講話をしたり、種々のミーティングで話をしてきました。
又、関東学生卓球連盟や日本学生卓球連盟の会長、日本卓球協会の強化対策委員長や
専務理事代行などを歴任し、各種の大会やミーティングでの挨拶、
その他経済界の講演、雑誌などのインタビュー、結婚式の挨拶など
現在でも年間50回以上は依頼される機会があります。
 
私はこのような機会には、聴き手の考え方や行動に影響を与えることが出来るように
一所懸命準備してお話するようにしています。
 
スピーチで相手に対する影響の与え方には3つの方法があります。
  指示・命令する
・やって欲しいことを伝える
反応 「はい、やります」
効果 短期間で動かすことができる
影響 自分で考えることがなくなり、指示されないと動かなくなる危険がある
 
  説得する
・やって欲しいことを理由や具体例を挙げて伝える
反応 「はい、そうですね、やります」
効果 納得をして動かすことが出来る
影響 もし理由が理解できない場合は、やる気を起こすのが難しくなる
 
  気付きを与える
・質問を投げかけて、考えることを促し、気付きを与える
反応 「えーっ?何だろう。あ~そうか、それは大事なことだ!やります」
効果 自発的にやる気を出して動くようになる
影響 自分で考えて、納得して動くので、自ら進んで行動する
 
私自身もそうですが、各分野のリーダーの人達は「それではいけない」と思いつつ
ついつい指示・命令スタイルを用いることが多くなってしまいます。
 
現在の私は出来る限り、「気付きを与える」スタイルを心掛けています。
そして聴き手の皆さんには、
頭で理解するのではなく、是非心で聴いて、心で受け止めて欲しい
とお願いしております。
 
聴く聞くは違います。  聞くは、ただ聞くこと。
聴くは、意思を持って、相手の立場になって聞くことを意味します。
人と人とのコミュニケーションの基本です。
 
そして、聴くの字には、という字が使われています。
これは、心を働かせてしっかり聴くという意味で、心を働かせ、気くばりをして、
一所懸命吸収するべく集中して、聴くことが大事です。
 
私は聴き手が多勢の場合が多いので、質問と答えのやり取りが出来ないので、
なるべく聴いている方々が想像しやすいように、状況を説明したり、
実際の体験談や、「へぇー、なるほど」と思うような興味関心を持って頂けるようなことを
お話出来るように心掛けています。
 
私は結婚式の挨拶などでこんな話をします。
どんな高価なお祝いの品物より言葉のプレゼントが一番喜ばれるに違いない、と思って
私は今まで、その人のためになるような話を一所懸命考えて
挨拶をするようにしてきました。
 
言葉という贈り物は税金もかからずいつまでも新しくどこにいてもいつでも使える
そしてその人の人生の中で、自分の成長と共に
その贈った言葉の味も、広く、深く、成長していくものです。
人と人との付き合いが、目と目を合わせて、言葉と言葉で始まるように
二人の人生の出発点でどれだけ良い言葉を頂けるかで、
5060年の人生が大きく変わっていく…と思っているからです。
 
言葉には力があります。私は常に強調しています。
強い言葉からは、強い結果が得られます。明るい言葉からは明るい結果が得られます。
言葉は意識を変え、意識は行動を変え、行動は結果を変える」のです。
言葉はしばしば、その人の人生そのものさえ変えることがあります。

児玉圭司名誉総監督

昭和35年~45年
明治大学体育会卓球部監督
昭和45年~令和2年
明治大学体育会卓球部総監督
令和3年~現在
明治大学体育会卓球部名誉総監督

(株)スヴェンソン 代表取締役会長

日本学生卓球連盟 名誉会長

明治大学駿台体育会 名誉会長

昭和31年
世界選手権シングルスベスト16
昭和40年
第28回世界卓球選手権 日本代表監督
昭和48年
第32回世界卓球選手権 日本代表監督
昭和50年
第33回世界卓球選手権 日本代表総監督兼監督